インド英語

インドで英語力アップを目指す!

こんにちは、RGF Indiaです。

 

海外就職の目標の一つとして「英語力を高める」を掲げる方が多いと思います。日本でも小学校から科目として英語を習い興味を持ったり、オンライン英会話や英会話カフェなどに通いグローバル人材になるべく英語力を上げている方がいらっしゃると思います。

 

その中で、インドx英語はどういう関係なのでしょうか?

 

今回は、インドはどのくらいの人が英語を話すのか、インドの英語教育に関してやインド独特の英語表現、そして私たちがインドで英語力をどう高められるかをご紹介できればと思います。

 

 

インドは英語話者数世界第2位の国

第1位はアメリカ。公用語が英語であり、英語話者人口は3億人程、全人口の95.81%程が話すそうです。

第2位がインドとなり、2021年頃の時点で2億6千人程、全人口の18%程の国民が英語を話すそうです。

(参照https://worldpopulationreview.com/country-rankings/english-speaking-countries)

 

 

ただ、2021年にインド政府の「National Education Policy」が発表したレポートによると、インド人口の約70%が2030年までに英語を話せるようになっていくだろうと予測されているそうです。この割合は、近年のインドの経済発展に伴い中間層の人口が増加していること、また、英語が教育やビジネスにおいて重要視されていることから、さらに高まっていくと考えられています。

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※インドの英語話者の割合は、地域により異なります。一般的に、都市部では英語話者の割合が高く、農村部では低い傾向にあり、また、教育水準や職業によっても、英語話者の割合は異なります。大学教育を受けた人や、ビジネスや専門職に従事している人ほど、英語話者の割合が高い傾向にあります。

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インドに住み始め7年経つ私も全く現地語を話せませんが、仕事は日本語と英語で行い、また、近所にある小さい野菜屋等であっても英語とボディーランゲージを使い、買い物でも特に問題があったこともありません。病院ではナースの方々は英語ができる人できない人がいますが、お医者様が皆英語が堪能なので症状を伝え診てもらう時には不便がありません。

 

たまにですが、外国人と話したいタクシー運転手の方からヒンディー語で話しかけられ、「ヒンディー パタ ナヒ ヘ(ヒンディー語わかりません)」と返事し、英語で会話が始まることもあります。(北インドのアッサム、ダージリン、ナガランドといった地域の人たちはモンゴロイド系の顔なので、日本人でも北インドの人だと思われることが稀にあります。)

 

 

どうしてインドは英語を話す人が多い?

ではインドはアジアの国にもかかわらず、どうして英語を話す人がこんなに多いのでしょうか?

 

インドでは、イギリスから植民地支配を受けていた17世紀から1947年の独立までの間、行政や教育、軍事などのさまざまな分野で英語を採用していたため、インドの官僚や知識人、軍人などは、英語を話す必要がありました。そして独立後も重要性を増し、エリート階級、高等教育、技術用語の言語となったそうです。

 

独立後もインドでの英語の成長と発展は西洋化や近代化といった概念によって促進され、社会的平等と教育を推進し、サンスクリット語等の役割を減少させました。また、インドには少なくとも30以上あると言われている言語の内22が指定言語(公用語)、そして全体で2000前後の方言があることにより、インド憲法により連邦政府の公的共通語として、ヒンディー語と英語の二つの言語の使用を規定していることにより、都市部であれば現地語を全く知らなくても英語さえ話せれば、不便少なく生活をすることも可能となっています。

 

 

 

 

インドの言語マップ。公的共通語である赤いヒンディー語のエリアがインド全体ではなく、北側の一部分だけですね。

引用元:Language map of India : r/MapPorn (reddit.com)

 

 

インドの方々は2,3個インドの言語を話せる人が多いですが、もう一つの公的共通語である英語を話せると、ヒンディー語を話せなくても他州の人とのコミュニケーションにも困りません。私も実際に、インド人同士でどこの州出身か自己紹介前に不明な場合は、英語で話し始めているという場面をよく見かけます。既にインドに住む人々にとって、英語は不可欠な言語となっています。

 

 

では次に、他の州出身の人と話す以外に英語がどのような場面で利用されているのかを見てみましょう。

 

 

①学校教育の場で

上記で述べたイギリスから植民地支配を受けていた期間にイギリスは教育機関で英語教育を普及させる政策を実施した為、インドの学校や大学では、英語が必須科目として位置づけられました。行政が運営する公立学校ではヒンディー語、現地語、または英語で授業を受けることがあるようですが、私立学校では多くの学校が英語を用い授業を受けることができ、幼稚園から英語の授業を受けている子供がとても多くいます。同僚の2歳半の子供も親にはヒンディー語、私とは英語で話をしてくれ、また、英語の歌を披露してくれることもあります。5歳あたりにもなれば英語マシンガントークでいろいろ質問をされるので、こちらがしゃべり疲れるくらいです。

 

また大学教育に関してですが、私は以前あるインドの大学内を見学した際に、友人同士などのカジュアルな会話は現地語、授業などの公式な場面や学長さんの挨拶は全て英語だったことをよく覚えています。

 

このように、インドの学校教育において英語が重視されていることが、インドで英語が話される理由の1つとなっています。

 

②映画、テレビ番組、音楽などのエンターテイメント

映画のセリフの中で急に登場人物が英語を話しだすという場面がインドでは数多く見られるます。地方のニュース番組を聞いていても、キャスターの方が英単語をちらほらと使うのが聞こえてくることもあるように、どんな言語を利用しているインドの方でも日常会話の中で英単語や英文を使うことが多々あります。

 

インドの方は映画が好きな人が多いのでよく映画館に行ったりするのですが、このようにエンターテイメントから英語に触れる機会が多く、英語を学校で学んでいない若者も勉強する意欲が高まっていたり、数字や簡単な英語などは既に日常生活に浸透しているので、私たちが買い物をするときなどに英語でコミュニケーションを取ると英語で返してくれる場合も多いのです。

 

③ビジネスを通して

近年のインドの経済発展に伴い、日本を含む海外とのビジネスや交流が更に活発化していること、その為、インド企業のどのポジションであっても英語を話すことができる人材が求められており、ビジネスの場での共通言語が既に英語となっています。つまり、現地語が全く分からなくても英語さえ堪能であれば(勿論ポジションごとに必要スキルもありますが)、問題なく仕事をすることが可能です。様々な場所で開催されるビジネスイベントも開催地の言語ではなく英語で開催されているので、様々な業界の方と交流することも可能です。

 

半導体大手マイクロン、アップル、アマゾン、テスラなどが多額の投資をしインドに生産工場をシフト開始/シフト予定となっているのも、モディ政権が推進する政策「メイク・イン・インディア」や、輸入品への依存度を減らし国内製造業を復興するための生産連動型インセンティブスキーム(PLI)が導入されたことと共に、言語の壁がなかったことも理由の一つだと私は思います。

 

 

弊社RGFインドからご紹介する求人は、上記でお伝えしたように、勤務地がインドのどの地域であれ現地語を話す必要が全くなく、英語が日常会話以上のレベルの方であればご紹介可能となっておりますので、ご安心下さい。

 

 

インド英語はイギリスやアメリカと少し異なる

イギリス英語の影響を受けたとはいえ、インドで独自の進化を遂げたインド英語。

 

「インド英語が聞き取れないんです!」という方も少なくないと思います。

 

イギリス英語やアメリカ英語に近い発音をする方も沢山いますが、インドの英語は「ヒングリッシュ」と呼ばれ、ヒンディー語に似た発音が英語の発音に含まれていることがあります。ヒングリッシュの特徴としては以下の点があげられます。

 

– Rを”ル”と発音する

– THをタ行で発音する

– Tをダ行で発音する(what to do=whad do doに近い発音)

– WやFを濁音で発音する(VやBに近い音)

– 発音しない/強く発音しないアルファベットも発音する(Tableのl、WednesdayのD等)

– 語尾のDを”ル”と発音する(Jugaad=Jugaarに聞こえます) 

– 抑揚があまりなく単調(ヒンディー語があまり抑揚がないので、そのリズムと同様になっている)

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※予備知識※ 

Jugaadとは、ヒンディー語で「革新的な問題解決の方法」という意味をもち、限られた資源の中でアイデアを生み出し、即席の解決方法を見つけることです。英語にすると Hack(ハック)に近いとされており、日常生活の中で身近にあるもので対応するという精神のあり方を指します。

 

最近はスタートアップ界隈でこのインドの「Jugaad」精神のあり方が注目され、そのマインドを持ちイノベーションを生み出そうという動きが多くあります。

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そしてヒングリッシュには独特の表現がありますので、以下にて少しだけ紹介させていただきますね。

 

① Lakh & Crore

イギリスやアメリカ英語はhundred thousand&millionを使いますが、インドではlakhとcroreがよく使われます。

1 lakhは10万を意味し、100,000や1,00,000と書かれます。

1 croreは1千万を意味し、10,000,000や1,00,00,000と書かれます。

 

② What is your good name?

インドの方から名前を聞かれる際にこの表現が使われます。最初は「good nameとはなんなんだ?」と思われると思いますが、nameと全く同じ意味となり、What is your name?ということですので、自分の下の名前、もしくはフルネームをお伝えすれば大丈夫です。

 

ヒンディー語”shub naam“(ご尊名)を英語にした場合にできたヒングリッシュだそうです。

 

③ Do one thing.

このフレーズは沢山聞きます。命令しているなどではなくカジュアルな表現なのですが、Do one thing.(一つやって。)と言った後に具体的に何をしてほしいかを言われますので、Do one thing.と聞いた後にすぐ “what is it?”と反応するのではなく、その後の言葉を待つようにしましょう。

 

④ Kindly do the needful.

口語ではほとんど聞かず、ビジネスメールの締めでよく使われる「宜しくお願いします」という意味で利用されるフレーズ。お願いごとの話などをしている際に「お伝えした必要事項を行って頂けるようお願いします」というニュアンスで最後にこちらのフレーズでメールを絞めれば、OKです。

 

 

こちらから下は英語ではなくヒンディー語や英語なのですが、英語で話しているとき、買い物をしているときなどによく聞く単語となりますので、少しだけご紹介させていただきます。

 

1.Parcel

お持ち帰り。パーセルと発音します。

日本とは異なり外国ではレストランでの残り物を家に持ち帰ることが可能ですが、インドも可能です。その時に take away、to go、Doggy bagなどいろいろな表現がありますが、インドでは「Parcel please」ということが多いです。

 

2.Curd

ヨーグルト。カードと発音します。

多くのインドの方は食事の一番最後のしめとしてや、おなかの調子が優れない際に無糖ヨーグルトをよく混ぜたご飯を食べることが多くあります。それをカードライスと呼びます。シンプルなヨーグルトとご飯だけのものもあれば、スパイスやナッツを入れたりするものもあります。

 

私は初めて見た時は甘くないヨーグルトだと知らなかったため「気持ち悪い」と思ってしまいましたが、今では軽い食事をしたいときなどには、少し塩を混ぜたカードライスをパクパク食べています。

 

3.Chappal

サンダル。チャッパルと発音します。

インドでは靴よりサンダルを履く人が多くなります。私も1年中ほとんど履いています。

 

以下のようなタイプの靴もチャッパル、もしくはジュ―ティーと呼ばれます。(可愛くて安いので、お土産にぴったりです!)

 

 

インドでどのように英語が勉強できるか?

では、日本人がインドに来たら自力で勉強する以外どのように勉強すればよいのでしょうか?

 

①語学学校

インドにも語学学校が各地域にそれぞれありますので、そちらに参加し基礎力を上げるという方法は他国で英語力を上げる際と同様だと思います。ただ、料金はあまり高くなく通えたりもするので、金銭的には他国より楽かもしれません。カナダなどの語学学校とは異なり外国人は少ないので、インド人の友達も増やしやすいでしょう。

 

②趣味の集まりに顔を出す

InterNationsやMeetup等のプラットフォームを利用したり、近くのカフェで本好きの集まりがあったり、アルコール好きがバーで集まったり、そしてハイキンググループ、スケートボードグループ、ジョギンググループ、音楽グループ、起業家セミナーなど、さまざまな集まりがあります。一人で参加するインドの人も多いので、自分の勇気さえあれば友達を増やすことは可能です。ご近所に何か集まりがあるか、是非探してみてください。

 

私は夫とですが、ヒマラヤのハムタパス山脈の4泊5日のトレッキングに参加したことがあります。全部で20名程のグループで、一人参加のインド人女性も2名いました。ガイドさんは英語があまり得意ではなかったですが他の参加者の人が積極的に英語に訳してくれたりし、外国人でもコミュニケーションに関して不便はなかったです。

 

初日の夜夕食後に自己紹介をしてパラパラとお互い話すようになり、氷水のような川をはだしになり皆で手を繋いで流れに負けないように渡ったり、夜の星空を一緒に見上げたりし、旅行を通して同じ感動を味わった仲間となりました。

 

 

 

③スキルを活かしインド就職し、同僚と仲良くなる

インドの人はとても気軽に話しかけてくれる人が多く、また話しかけると皆嬉しそうにしてくれます。興味を示すと示し返してくれることが多いので、他の国に比べ比較的に友達になりやすいと私は感じます。

 

また、インドはヒンドゥー教カレンダー内のお祭りの際に、社内行事があることが多いです。

ディワリ祭、ダサラ祭、Woman’s dayなどに同僚と一緒にお祝いをすると心が近づきます。また、インドの方たちは家族同士で一緒に遊んだりすることがあったり気軽に遊ぼうよと誘ってくれることが多いので、恥ずかしい気持ちを乗り越えて声をかければきっとすぐ仲良くなれます!

 

 

最後に

上記でお伝えしましたようにインドの人たちは複数言語を話すことができますが、それは生まれたときからではなく他州出身の友達ができたから、その場所で住んだからと、自分で学び、話せるようになる人がとても多いです。また、人により母語が違うことにより英語の発音も異なりますが、誰も発音の事など気にすることなどなく、1語2語言い忘れていても関係なく、会話を楽しんでいます。

 

また、間違った文法で話しかけられても笑ったり冷やかしたりすることなく、真剣に話を聞いてくれる人がとても多くいますので、「完璧な英語を話せないことが恥ずかしい」という気持ちさえ乗り越えれば英語を利用し日常会話を楽しみ、英語力を上げつつ、友人を増やすことが可能です。また皆話すことが好きな人が多いので、リスニング力もそして語彙力もかなり鍛えられますよ!

 

是非英語を勉強する国、転職先として、インドも検討してみてくださいね!

 

 

余談ですが、1月初めの「The Daily NNA インド版」内2024年のアジアで最も有望な投資先アンケート結果によると、過去8年連続1位のベトナムを抜きインドが1位になったそうです。良い点ばかりでなく改善点も同様に沢山ある国ですが、そのような環境でもまれることにより人として育ち、また英語も伸ばし、グローバル人材へと成長することが可能な国となっています。

 

アジア太平洋地域に進出する日系企業の駐在員らに聞いた「2024 年のアジアで最も有望な投資先」(23 年 12 月5~11 日にアンケート実施、有効回答数 737)は、調査結果を初めて発表した 16 年以来、インドが初の1位となった。理由は「市場に成長性があるから」が最も多く、世界一になった人口がもたらす市場規模と、今後の消費力拡大に期待する声がいくつも上がった。

The Daily NNA インド版【India Edition】 第 03835 号から引用

 

 

ぜひインドで働いてみたいというお気持ちがありましたら、弊社までお気軽にご相談下さい。

 

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ご一読ありがとうございました!

 

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