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インドの金融都市ムンバイってどんなところ? ビジネスや文化の発祥地として魅力がたくさん!!

皆さん、「ムンバイ」という都市名を一度は聞いたことがあるでしょうか・・?

かつて「ボンベイ」と呼ばれたこの都市は、今はインドの経済成長を支えるビジネスの中心地の一つであると言えます。

今回は皆さんにムンバイがどのような都市であるのかについてご紹介したいと思います!

 

まずはムンバイの位置を確認!

ムンバイはインドの西海岸に位置しており、首都デリーからは飛行機で約2時間程の距離に立地しています。

インド最大の都市である為に、ムンバイからは国内の主要都市には多くの便が運航しています。

 

また日本から渡航する場合には、全日空で1日1便のみ直行便があり約10時間のフライトで到着します。

 

 

ボンベイから「ムンバイ」へ。 ムンバイの歴史とは?

ムンバイの歴史は長く、1534年にこの土地を譲り受けたポルトガルがゴアの補助港として城塞を築き、キリスト教の教会を建てこの地を「ボンベイ」と名づけましたことからスタートします。

 

その後、1661年ポルトガルの王女がイギリスのチャールズ2世と結婚する際、ボンベイは結婚の持参金としてイギリスに委譲されることになりました。

このイギリス植民地時代には数々のイギリス風の施設が建設されました。今でも街並みにはその時の風情が残っている・・?!

 

1668年に英国がボンベイをイギリス東インド会社に貸し付けたことがきっかけとなり、18世紀末にはインド最大の造船業の街として発展し、インドの西海岸における海運や貿易の要となりました。

 

この頃に、かつて7つの島と小さな漁村であったボンベイは本格的に島と島の埋め立てが行われ、一つの陸地となり現在の市街地となりました。

 

1820年代以降には、ボンベイに定期蒸気船航路の開通や、インド発の鉄道もこのボンベイから開通しました。

そして1861年からのアメリカ南北戦争の影響によりボンベイの綿織物産業が飛躍的に拡大し、綿織物産業を基盤として数々のインド人資本家が存在した時代でした。

 

この当時、インド最大の財閥タタグループの創設者が当時ボンベイ最大のホテルで「白人専用」であることを理由に

宿泊を断られたことがきっかけとなり、「インド人も差別されない高級ホテルを建てよう」とタージマハル・ホテルが建設されました。

 

20世紀以降には二度の世界大戦を経て、ボンベイはコルカタを抜く商工業都市なり、1947年のインド独立後もボンベイ州の州都として発展を続けました。

しかし、1985年の選挙がきっかけとなり市の呼び名をマラーティー語のムンバイに変更する運動が起こり、

最終的に1995年に正式にボンベイから「ムンバイ」へと変更されました。

 

現在のムンバイは、周辺都市を含めると人口は2016年時点で2,288万人であり世界6位の巨大な都市圏となっています。

アメリカのシンクタンクが2016年に発表した「世界都市ランキング」において世界44位となり首都ニューデリーを上回る都市と評価された結果も出ています。

 

ムンバイを表す3つのキーワードとは

そんな古くから貿易・商業として発展してきたムンバイは現在どんな特徴があるのでしょうか? ムンバイを表す3つのキーワードでご説明したいと思います!

 

①金融&商業都市である!

アジア有数の金融センターとして、インド準備銀行・ボンベイ証券取引所・インド国立証券取引所などの金融機関が立地しています。

日系企業でも・・・

銀行(三菱東京UFJ銀行・みずほ銀行)、保険(東京海上日動火災・日本生命)、証券(みずほ証券・野村証券・大和証券)などの企業がムンバイには数多く進出しています。

また近年では、無印良品の第一号店がムンバイにオープンするなど、B to C向けの小売業の日系企業の進出も見られる都市です。

 

 

②ボリウッドの発祥地である!

ムンバイでは、ボンベイの頭文字「ボ」とアメリカ映画産業の中心地「ハリウッド」を掛け合わせた「ボリウッド」映画の発祥地と言われています。

ボリウッド映画は、「フィルムシティー」という広大な撮影所を中心に撮影され、年間1000本以上の映画がこのムンバイで作成されているとも言われています。

その制作本数は世界1位!興行収入も3,000億ドルとアメリカ映画の興行収入の2倍とも言われています!

 

ムンバイ近郊のクラブには、ボリウッド男優・女優を目指す若者が集まる為に、他の地域では出会えないようなイケメンインド人、絶世の美女のインド人にも出会える・・・?!とも言われています。

 

(Photo: https://www.flickr.com/photos/huskyte/8473025750)

 

③意外にも観光都市である!

金融都市でありインドのビジネス中心地の一つである一方、ムンバイには映画:スラムドック・ミリオネラの舞台になったムンバイ最大のスラムがあります。

今は観光地として、スラム視察ツアーもあるので、その様子を一望に収めることもできます。

 

またそれ以外にも、ムンバイにはインド門・タージマハルホテルなど数々の観光スポットが実はあるのです!

100年以上の歴史を持つ、屋外洗濯場のドビー・ガートもムンバイの風景の一部です。

 

ムンバイの有名観光スポットをご紹介

ではムンバイ滞在時におさえておきたい、有名観光スポットをご紹介!

 

①インド門

ムンバイの象徴と言えば、イギリス国王ジョージ夫妻の来印を記念して1911年に建設された「インド門」があげられます。

正面から見ても圧倒的な存在感が感じられますが、インド門の裏側からはインド門とタージマハルホテルを一望できるフェリーが出ているので、このフェリーに乗るのも大変お勧めです!

 

 

ちなみに・・・皆さんもご存知のように「インド門」はデリーにもございます。

こちらは第一次世界大戦で戦死したインド領イギリス帝国の兵士を追悼する為に建てられた慰霊碑なので、

同じインド門でも全く別の意味をもっています。

 

英語表記はムンバイは「Gateway of India」、デリーは「India Gate」と全く別物です。

是非デリーとムンバイのインド門を実際に訪れ比較してみてはいかがでしょうか・・・?!

 

②タージマハルホテル

先程紹介したタージマハルホテルですが・・・外観のみならず是非一度中に足を踏み入れて欲しいのです!

 

数々のインドのホテルに訪れたことがありますが、その中でも「世界の一流ホテル」と呼ばれるこのホテルは

エントランスに入った瞬間からバニラ良いにおいがして優雅な雰囲気に圧倒されます!

 

 

世界の数々の政治家・著名人が訪れており、かつてジョンレノンとオノヨーコも滞在したそうです。

 

また外のインド門を眺めながらのタージマハルホテルでのアフタヌンティーで優雅な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?

「ここは本当にインドなのか?」と思わせてくれる、上品で優雅な時間が流れる空間です!

 

③世界遺産! チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅

 

映画「スラムドッグ$ミリオネア」の舞台となった世界遺産に登録されている駅です。

 

駅とは思えない英国式の建築は夜になると非常にロマンチックな景色に変わります!

 

現在でも現役の駅として機能している為に、一歩中に入るとムンバイからインド全土に行く鉄道に乗るインド人でごった返しています。

 

 

④世界遺産! エレファンタ島

インド門の裏側から出ているフェリーで1時間程いくと、世界遺産のエレファンタ島に到着します。

かつてポルトガル人がこの小島に上陸した際に、巨大なゾウの石彫を発見したことから「エレファンタ島」と呼ばれることになりました。

 

 

この島には、ヒンドゥー教の石窟寺院があり数々の彫刻が残っています。石像の存在感と細かい彫刻に感動するスポットです!

 

以上、ムンバイの有名観光地でした。ムンバイでは北インドの観光とはまた一味違った街並みを堪能できます。

 

ムンバイで働くという選択。 どのような求人があるのでしょうか?

ポルトガル、イギリスの影響を受けながら商業都市として発展したムンバイはいかがでしたでしょうか?

 

ムンバイでも日本人向けの求人があり、ムンバイで働けるチャンスを模索することは可能です!

(ただ、デリー・グルガオンなど北インドに比べて日系企業の数は少ない為に求人数はとても限られているのですが・・・)

 

過去には・・・

・日系大手証券企業で経理・総務を中心としたアドミンマネジャー

・日系大手海運企業にて、貿易事務

・日系大手物流企業にて、日系企業向けの法人営業

などの求人がオープンしていました。

ムンバイでの就業では、インドで一番物価が高い地域の為に「家賃が高い」、日本人が少ない為に「日本食レストランが市内に1~2件しかない」などの

デメリットもありますが、北インドに比べ治安も安定しており空気もきれいな為に長期就業されている方も増えています。

 

是非、一度観光や仕事を通してムンバイという街を訪れてみてはいかがでしょうか?

 

イギリス建築の風情が残る町並みにも・・・もちろん牛はいますよ。

 

【参考文献】

・Wikipedia 「ムンバイ」, https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A0%E3%83%B3%E3%83%90%E3%82%A4, 2017年8月26日アクセス

・地球の歩き方「ムンバイの旅行・観光ガイド」, http://www.arukikata.co.jp/city/BOM/, 2017年8月26日アクセス

・TABIPPO.Net「ハリウッド×2=ボリウッド!?世界を喰らうインド映画」, http://tabippo.net/bollywood_movie/, 2017年8月28日アクセス

 

 

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