ムンバイは、経済の中心でありながらも極端にエリアごとの性格が異なります。南部はコロニアル建築が残る歴史地区、北部は新興住宅地が広がり、東西を結ぶ鉄道・高速網が街の生命線です。
都市全体が細長い半島構造のため、移動に時間がかかる点が生活上の特徴です。
治安と安全
- 軽犯罪:スリや置き引きは鉄道駅や市場で発生。混雑エリアでは鞄の管理が必須
- 夜間の移動:南ムンバイ・BKCなど主要ビジネス街は夜間でも人通りが多く、比較的安全。郊外は暗い道が多いため注意
- デモ発生エリア:政治デモは少ないが、港湾ストライキや交通抗議による一時的混乱が起きることがある
- 交通安全:慢性的渋滞に加え、モンスーン期は道路冠水が頻発
ムンバイはインドの中では比較的治安が安定していますが、地域や季節によって注意点が変わる街です。モンスーン期は冠水や停電による交通トラブルが起こりやすく、「場所と時期に合わせた安全対策」が欠かせません。
医療・教育事情
- 医療機関:Lilavati Hospital、Hiranandani Hospitalなど私立の大型病院が中心。日本語通訳対応は少ないが、英語対応レベルは高い
- 保険加入:企業駐在員は会社負担の国際保険が主流。個人はMedibuddyなど現地保険を併用
- 教育機関:オベロイ・インターナショナルスクールやASB(American School of Bombay)など、欧米式国際校が多い
医療・教育の質は高いですが、「アクセス距離と渋滞」が課題となっており、通院や通学のエリア選びがとても重要になります。
日本人にとっての生活環境
- 住宅エリア:バンドラ、ポワイ、アンダーリなどが定番。治安・交通・国際学校への距離で選ばれる
- 商業施設:パラディウムモール、フェニックスモールなど欧米ブランドが集結
- 交通手段:社用車が主流。運転手付きのリース契約が一般的
- 日本人コミュニティ:商社・メーカー駐在員が多く、ビジネス中心のネットワーク
- 日本語対応サービス:限られるが、バンドラ周辺に日本食レストラン・日系美容室あり
ムンバイの日本人生活は、「利便性よりも時間との戦い」という面が特徴的です。渋滞と湿度の中でも、海風と多国籍な活気に包まれたこの街には、ビジネスの現場で自らを鍛えたい人々が集まります。