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中国で住むならどこに住む?【都市紹介編】

広い中国。
数ある都市の中から、北京、上海、大連、広州の4つの都市について、
その特徴や基本情報を北から順に紹介します!


日本人に暮らしやすいと評判の都市 【大連】

朝鮮半島の根元あたり、遼寧省(りょうねいしょう)に位置する大連市
(中国語では、辽宁省 liáoníng shĕng 大连市 dàlián shì)

 

緯度は、日本の仙台市とほぼ同じ、面積は長野県と同程度。

 

人口は、324.5 万人、在留邦人数は約5700人で、
中国で一番日本人比率が高い地域とも言われています。

 

気候は、四季がはっきりとあり、年間平均気温は 6°C〜11°Cと低めです。
夏は、日中は気温が上がりますが、朝晩は涼しくて過ごしやすく、
冬は、最高気温が氷点下になることもあり、寒くなります。

 

しかし、暖気(暖气nuǎnqì)と呼ばれる、
セントラルヒーティングシステムがどこでも完備されており、
室内は24時間暖かく、真冬でも半袖で生活が出来る程の快適さです。

 

大連市は、中国の中でも、日本と関係の深い都市の1つ。

 

南満州鉄道の本社が置かれ、その建物が今でも残っています。

 

また、現在では日系企業が多く進出し、
日本食レストランや、日本人にとって生活のしやすい環境が整っています。

 

大連へ留学した人の中には、
中国での就業を希望する際に、大連のみを指定して就職活動をすることもある程です。


政治と文化と伝統の中心地 【北京】

三方を山に囲まれた、華北平野最大の都市 中国の首都 北京市
(中国語では、北京市 Běi jīng shì)

 

緯度は、秋田市や北朝鮮の平壌とほぼ同じ、面積は、兵庫県2つ分と同程度。

 

人口は、1,961万人。

 

気候は、夏は湿度が高く蒸し暑く、
冬は極度に乾燥して寒く、最低気温が氷点下10度を下回る日もあるほどです。

 

しかし、大連と同様、
暖気が整備されているため、室内は24時間温められて快適です。
(冬は、南部よりも北部の方が、暖房設備がしっかりとしていて、過ごしやすいとの声も。)

 

北京は、政治の中心地ということもあり、
ビジネスや流行よりも、政治思想を大事にし、伝統を重んじる保守的な土地柄と言われます。

 

万里の長城や故宮博物館(紫禁城)など、世界遺産や歴史的建造物も多く、
映画のロケ地として使われることもしばしば。

 

オリンピックの開催が控えており、
交通網や生活のしやすさなど、都市機能が発達していくと言われています。


流行に敏感で新しいものを受け入れる 【上海】

中国の東側 華東に位置する中国最大の経済都市 上海市
(中国語では、上海市 shàng hǎi shì)

 

緯度は鹿児島市とほぼ同じ、面積は大分県と同じ。

 

人口は、1,434.9万人。

 

気候は東京とほぼ同じように推移していき、夏は暑く、冬は寒いのが特徴です。
春と秋は短いですが、空気もよく気持ちの良い季節となります。

 

1842年の南京条約をきっかけに、
イギリス、フランスなどの上海租界が形成され、今でも、西洋建築が並ぶ街並みが点在しています。

 

また、共同租界の中には、日本人街もあり、
戦前には、10万人とも言われる多くの日本人が生活していました。

 

今でも、多数の国や都市から人が移住し、上海の街に溶け込んでいます。
新しいものを積極的に受け入れ、取り入れていく、それが国際都市 上海です。


食は広州にあり。チャンスも広州にあり。【広州】

香港の内陸、深センのさらに奥にある広東省 広州市

(中国語では、广东省 guǎng dōng shěng 广州市 guǎng zhōu shì )

 

緯度は、沖縄よりさらに南、台南とほぼ同じ。面積は、熊本県と同程度。

 

人口は、852.5万人。

 

気候は亜熱帯性で、夏は猛暑、冬でも平均最低気温は10度前後と高め。

 

しかし、冬でも湿度が高く、建物も夏仕様に作られているため、
実際の気温よりも、体感温度は低く、寒く感じます。

 

『食在広州』(食は広州にあり)
という中国の諺のとおり、古くから食の都として知られています。

 

初めに日本に入ってきた中華料理は、広東料理で、
ひと昔前の中華街では、広東料理を扱うお店がほとんどでした。

 

「中華料理は、四つ足のものは、机以外何でも食べる。」と言われますが、
これは広東料理のこと指した言葉です。

 

現在の広州市は、華南地域全体の経済、文化、交通の中心都市として発展。

 

香港まで電車で2時間という立地で、
内陸部でありながら、貿易関係も発達しています。

 

中国発展研究基金会とPwC Chinaが共同で発表した報告書
チャンスの都市2017年」(The Chinese Cities of Opportunity 2017)では、
2年連続で総合ランキング1位を獲得。
(すぐ近くの深セン市は2位を獲得)

 

中国国内でも北京、上海、香港に次ぐ都市として注目されています。


まとめ

国土も広く、様々な国と国境を接する多民族国家の中国。
都市によって、気候も違ければ、県民性(省民性?)も違います。

 

「中国」と一括りにしてしまいがちですが、
住んでみると一括りには、出来ないことを実感する毎日です。

 

そんな中国の各都市について、

次回からは、住宅事情や生活事情をより詳しくご紹介します!


出典

・ジェトロ 大連市概況
https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/asia/cn/tohoku/pdf/overview_02_dalian_1612.pdf
・ジェトロ 北京市概況と投資環境
https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/asia/cn/kahoku/pdf/overview_beijing_201006.pdf
・ジェトロ 広州市概況
https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/asia/cn/kanan/pdf/overview_guangzhou_201607.pdf
・ジェトロ 上海市概況
https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/asia/cn/katoh/pdf/overview_shanghai_201607.pdf

・ジェトロ 中国華東地域主要7都市の消費者ライフスタイル調査2013年
https://www.jetro.go.jp/ext_images/jfile/report/07001386/Huadong7cities_20130618.pdf
・人民網日本語版 行政・経済中心都市ランキング 広州がトップ
http://j.people.com.cn/n3/2017/0320/c94476-9192521.html

・The Chinese Cities of Opportunity 2017
https://www.pwccn.com/en/research-and-insights/chinese-cities-of-opportunities-2017-report.html

・在広州日本国総領事館
http://www.guangzhou.cn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

・総務省統計局 世界の統計 2017
http://www.stat.go.jp/data/sekai/0116.htm
・中国における日本語教育 −大連、長春の大学を事例に−
http://www.ffl.kanagawa-u.ac.jp/graduate/ronsyu/img/vol_16/vol16_03.PDF


※上記の記事は、取材時点(2017年04月末)の情報を元に作成しております。
現在の現地事情とは、記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承下さい。

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