インドでの日本人採用成功の秘訣!(2025年版)
こんにちは!RGFインドです!
現在、コロナウイルスが収束して以降、インドでは一昨年~昨年に引き続き、日本人現地採用での求人数が増加しております!
もちろん上記に比例して、インドでの就業を希望する日本人候補者様も増加傾向ではございますが、日本人現地採用を検討する企業様が増えておりますため、日本人採用を行う場合は候補者有利の売り手市場の状況です。
今回は日本人現地採用を検討しているor 採用活動を行っている企業様向けに「日本人現地採用成功の秘訣!!」というテーマで情報をお伝えできればと思います!
Contents
はじめに:なぜ今、インドで日本人の現地採用なのか?
インドでの現地採用を検討される日系企業様は増加傾向でございますが、なぜ今、日系各社様は「日本人現地採用」に注目しているのでしょうか?
背景:駐在コストの高騰、グローバル事業拡大の必要性
近年、インドに進出する日系企業が増える中で、「駐在員を派遣する」という従来の人事戦略に見直しの動きが出てきています。その大きな要因のひとつが、駐在員の人件費の高騰です。住宅手当、お子様の教育費、医療費、ハードシップ手当など、企業が負担する総コストは現地給与の数倍にのぼることもあり、事業規模が拡大するほどに負担も比例して増加していきます。
一方、インド市場は人口規模・経済成長率ともに魅力的であり、今後も事業拡大の余地が大きいマーケットです。競争が激しくなる中で、限られたリソースを有効活用しながら**「現地に根付いた組織作り・ローカライズ」**を進める必要があります。
こうした背景から、「現地で採用し、現地で育てる」というスタイル、つまり日本人の現地採用が注目を集めています。コストを抑えつつ、言語や文化の架け橋となれる日本人材を確保できるこの方法は、企業にとっても、現地でキャリアを築きたい個人にとっても、Win-Winの選択肢となり得ます。
現地採用と駐在員の違いについて(採用側の観点から)
インドで日本人を雇用する場合、選択肢は大きく分けて「駐在員としての派遣」と「現地採用としての雇用」の2つに分かれます。この2つは、単に雇用形態が違うだけでなく、役割や期待値、マネジメントのあり方にも大きな違いがあります。
駐在員は本社からの指示を現地に伝えたり、グループ全体のガバナンスを担ったりと、管理的・統括的な役割を果たすことが多く、報酬や福利厚生も本社水準に準じた厚待遇となるのが一般的です。その反面、赴任期間が限られており、現地との距離感を縮めづらいことや、コスト負担が大きいといった課題もあります。
一方で、現地採用の日本人は、インドの生活や文化に自ら適応しながら、現地チームと密接に働くことができます。企業にとっては、コストを抑えながらも、日本語・日本文化を理解した人材を確保できるというメリットがあります。特に、インド人スタッフとの間に立ち、日本的な価値観や品質基準を現地に自然と浸透させる“ブリッジ人材”として、大きな役割を果たしてくれるケースも多いです。
ただし、現地採用者には「自発的にキャリアを築く意識」と企業側には「そのためのフォローアップ体制」が求められるため、現地採用を検討する場合は、理想の形として、企業としても「短期的な労働力」ではなく、中長期的に育成・定着を意識した関係性の構築が必要です。
駐在と現地採用、それぞれの特性を理解した上で、事業フェーズや組織構成に合わせた使い分けが、成功のカギとなります。
採用プロセスと面接のポイント
インドで日本人を現地採用する際には、通常の採用活動とは異なる視点と工夫が求められます。特に、日本からの応募者・インド国内に在住する応募者の両方が対象となるため、リモート対応前提の採用プロセスを設計することが重要です。※一方、インド国内在住の候補者は限られるため、日本他、他国在住者も採用ターゲットにしていただくことをお勧めします。
採用プロセスは「スピード」と「柔軟さ」が鍵
現地採用の候補者は、日本国内や東南アジア、あるいはすでにインドに滞在している場合もあります。場所を問わず応募しやすくするために、オンライン面接を中心に組み立てるのが基本です。特にタイムゾーンの違いへの配慮や、面接ツール(Zoom、Google Meetなど)の事前共有など、事務的な部分の準備も円滑な対応に繋がります。
また、日本人の現地採用希望者は他国での就職も視野に入れているケースが多く、選考のスピード感が非常に重要です。やりとりが滞ると、優秀な人材が他社に流れてしまうリスクもあります。
そのため、弊社では書類選考は3営業日以内、面接のフィードバックはできるだけ次の日にはエージェントを通して候補者へ伝え、面接結果は遅くても1週間以内には出すことをお勧めしております。
面接では「カルチャーフィット」と「適応力」を見る
スキルや経歴だけでなく、現地での適応力やマインドセットを重視するのがポイントです。以下のような点を意識して面接を行うと、採用後のミスマッチを防げます。
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海外での生活、旅行経験や海外就業経験があるか(ない候補者様も多くいらっしゃいますので、その際はお休みの日の過ごし方や、インドへの志望意欲とその理由の観点から判断することをお勧めします)
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多国籍な環境で働くことへの理解・抵抗感がないか
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自律的に行動できるか(自己管理能力・課題発見力)
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「日本人であること」をどう活かしたいかという視点があるか
また、インドというダイナミックな環境では、柔軟性やトラブル対応力も重要な要素です。面接時に実際のケーススタディや想定質問を通して、候補者のリアルな対応力を探るのも効果的です。
一方、面接の際、会社・インドでの就業へのアピールも必要
多くの企業では、面接を「候補者を見極める場」と捉えがちです。しかし、本来の目的は“採用すること”。そのためには、企業側からの魅力アピールが欠かせません。
面接は、企業が候補者を評価する場であると同時に、候補者が企業を見極める場でもあります。とくに優秀な人材ほど選択肢が多く、「この会社で働きたい!」と思ってもらえるかどうかがカギになります。
仕事内容や待遇だけでなく、社風やビジョン、働く人の雰囲気まで伝えること。そして、「あなたに来てほしい」という熱意を見せること。それが、候補者の心を動かします。
また企業様にてインドへの思いやインド耐性を見極めようと思うあまり、インドの環境や生活などをネガティブに伝えてしまい、候補者の意欲が醸成されないケースも多くございます。インドは東南アジアの国々と比べ、ハードシップが高い国だと思われがちですが、インドでキャリアを積むことの魅力・生活することの面白みも多くある国かと思います。企業様からもぜひその点はアピールをいただくことをおススメいたします。
※参考記事:【最新インド生活】実は日本より住みやすい!?まだ意外と知られていないインドの魅力5選 | 海外生活、海外勤務 現地レポート
面接官の方の一言や表情ひとつで、候補者の印象は大きく変わります。だからこそ、面接は“見極め”ではなく“アピール”の場としても活用していただきたいです。採用成功のために、企業様自身も“選ばれるために”を意識いただければ幸いです!
入社後のオンボーディングと定着支援
せっかく優秀な日本人を現地採用できても、入社後のサポートが不十分だと早期離職につながるリスクがあります。特に、インドのような生活環境や文化が大きく異なる国では、「働き始めたあと」の支援が、採用成功のカギを握ります。
オンボーディングの基本:不安を“想定して解消する”
現地採用で入社する日本人にとって、インドでの仕事・生活はチャレンジの連続です。最初の数週間で感じる不安や疑問に対して、企業側がどれだけ丁寧に向き合えるかが、安心感と信頼感を生み出します。
以下のようなオンボーディング体制を整えておくと、スムーズな立ち上がりにつながります:
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入社初日~1週間のスケジュールガイドライン(オリエンテーション、業務説明、チーム紹介など)
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バディ制度/メンター制度:1人の先輩社員が伴走役としてつく
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業務に限らず、生活面の相談窓口(住まい、通勤、安全、病院情報など)
現地生活への適応も「支援対象」
現地採用の日本人は、自分で住居や生活インフラを整える必要があることが多く、企業側のちょっとしたサポートが非常にありがたく感じられます。例えば以下のような支援は、負担も少なく効果が大きいです。
■信頼できる不動産会社orブローカー・病院情報の提供
■渡航後、インド到着時の空港ピックアップ
■SIMカードの取得サポートやインド生活情報の提供
■入社後、既存社員による「生活Q&Aセッション」の実施
定着には「キャリアの見える化」と「承認文化」が効く
日本人の現地採用社員は、「自分のキャリアがどう育っていくか」に敏感です。評価制度やキャリアパスが曖昧だと、数年での転職も視野に入りやすくなります。定着率を高めるには、以下のような視点が有効です。
■定期的な1on1や評価フィードバック面談の実施
■中長期的なキャリアステップの提示(職種変更や役職昇進など)
■小さな成果もきちんと「見ている」「認めている」ことを伝える文化づくり
入社後の数ヶ月が、定着するか・辞めるかの分かれ道。
だからこそ、仕事だけでなく「生活のリアル」と向き合う企業様の姿勢が、長期的な関係性を育てます。
まとめ:インドでの日本人現地採用は「戦略的人材投資」
インドでの日本人現地採用は、単なる「人手の補充」ではなく、企業の成長と現地定着を見据えた戦略的人材投資です。高コストな駐在モデルに依存せず、インド現地に根差した組織づくりを進める上で、日本人現地採用は非常に有効な選択肢と言えるかと思います。
とくに、日本人ならではの価値観や仕事観を理解しつつ、インドという多様で変化の激しい市場で柔軟に動ける人材は、ローカルチームとの橋渡し役としても活躍が期待できます。採用の段階から適切なアプローチを取り、入社後のオンボーディングや、入社後のキャリア支援を丁寧に行えば、長く信頼できる戦力として会社に貢献してくれるはずです。
これからインドでの組織拡大を目指す企業様にとって、日本人現地採用はコストの観点だけでなく、**現地市場に深く入り込むための「人材戦略」の一環として考える価値があるかと思います!
インド現地での日本人採用に少しでも興味をお持ちの企業様はどうぞお気軽にご連絡くださいませ!
豊富な候補者データベース及び、インドでの経験からぜひ情報提供からお力添えさせていただきます!
インド ジャパンデスクチーム
Mail: jp.hiring@rgf-hragent.asia (インドでの日本人/インド人採用に関して、お気軽にお問い合わせください)