【第二新卒でなぜインド転職?】実際に感じたメリット・デメリット

こんにちは!
私は現在、リクルートグループインド法人(RGFインド)にて、主に日本人求職者の方に向けご就職・ご転職活動のサポートをさせていただいております。

突然ですが、このブログを見てくださっている方は、少なからず海外転職を一度は検討したことがあるのではないでしょうか?

日々、幅広い年代の方々のご転職活動のサポートをさせていただいておりますが、”第二新卒”と呼ばれる社会人経験3年未満の層からご転職相談を受けることは多く、よく以下のようなご質問を受けます。

「社会人経験の浅い中で、自分が海外で活躍できるニーズはあるのか」
「今のタイミングでインド(海外)で働くことは、今後どんな強みになるのか」

そのようなご質問を受けることも多く、第二新卒でインドへの転職を実際に経験した私が感じるメリット・デメリットをお伝えさせていただければと思います!
海外転職を検討する上で、何か少しでもヒントになることがあればとても嬉しいです。

 

【インド転職への経緯】

まずは簡単に、どういった経緯でインド転職をしたかをお話します。

流れとしては大学を卒業後、教育系の会社で営業職として1年半務めた後、社会人2年目のタイミングでインド転職をいたしました。

私は大学時代から留学や旅行などで海外へはよく行っており、新卒の就活をしている頃から「いつかは海外で働いてみたいな~」と漠然とした想いを持っておりました。
新卒で入った教育系の会社には外国籍の方も多く働いていたため、日本で働きながらも英語を使う環境ではあったのですが、「せっかくなら海外現地で働いてみたい!」と想いが変化していったのを覚えています。

そんなこんなでインド転職が決まったのですが、いざ「インドで働くことになった」と言うと、日本の友人や家族に「なんでインド!?」と当初はよく聞かれました(笑)
日本人的な視点でみると、インドはやはりまだ固定概念が強く残っている国だなと感じます。

その固定概念といえば、「インド=汚い、暑い、カレー、ガンジス川、タージマハル」などでしょうか?(笑)
正直なところ、当初は私も上記のようなイメージが強かったので、「私、本当にインドで生活していけるかな?」と怖さが大きかったのを覚えています。


(北インドのグルガオンにあるCyber Cityという場所。こういったビルが立ち並んでいるエリアもありますよ!最初見たときは、「インドってこんなに発展してる場所もあるのか!」と驚きました。)

【なぜインドを選んだのか】

では、なぜ私が第二新卒としてインドへの転職を決めたのか、3つの理由に分けてお話します。


1.人とは違うユニークな経験がしたい!


(インドでのメイン宗教の一つ、ヒンドゥー教では牛は神様です。街中には至る所にこうやって牛が歩いています。現地の方々がまるで飼い犬かのように牛たちに接している場面をよく見ます。ツノが立派ですね🐮!ちなみに、エリアにはよりますが基本的に牛肉は食べられません。)

まず一つ目は単純な理由ですが、時にカオスとも言われるインドでの生活はどんな未知の体験が待っているんだろう…と、最終的には好奇心が勝りました。またキャリアの希少性が上がると感じ、「若いうちに面白い経験をしにいってみよう」との想いで決めました。今振り返ると、この決断をしてよかったと思っています。

▼私が感じたメリット
現地採用であっても一人一人の裁量権が大きい!
実は、インドは東南アジアに比べてまだ在留日本人が少なく、各社駐在員数も少ない国の一つ。
日系大手企業でも規模が小さい企業も多いため、現地採用の日本人従業員の裁量権も大きく、貴重なビジネス経験をマネジメント層の近くで積むことができていると感じています。
日本や他国だと組織が大きく中々自分の意見やアイデアが上層部に伝わらない…という場面もあるかと思いますが、インドだと組織が小さい分、自分のアイデアがすぐに反映されたり、経営層の考えを間近で聞けるのはこれからキャリアアップしていきたいと考える第二新卒の方にはかなり貴重な経験になると思います。

▽私が感じたデメリット
同年代の日本人が少なく心細さを感じることもある
経済成長が加速しており、徐々に日本でもインドのビジネスに関するニュースも取り上げられ、インド転職に興味を持たれる方も増えてはきております。しかしながら、他アジア圏の国々と比べるとまだ日本人現地採用者(特に同年代である20代の方々)が少ないのが現状です。多数派とは異なる選択をすることでキャリアの希少性が上がる半面、必要に応じて日本人サークル(都市部であれば運動・文化系サークル、多様にあります)に参加するなどして人脈を広げていくこともインド生活を充実させる一つのポイントかもしれません。

2.多様な文化が入り混じり、経済成長が加速している国を直に見てみたい


(海に面する西インドの都市、ムンバイに行った時の写真。ヤシの木の前を歩く女性2人が着ている、インドの伝統衣装のサリーが素敵ですね!)

 

インドは2023年に全人口がついに中国を抜き、世界一位(14億3,651万人)になったと言われています。言語はヒンディー語の他にもベンガル語・タミル語など計20言語以上、宗教もヒンドゥー教の他、イスラム・キリスト・仏教など多種多様です。
まるで一つの国だとは思えないほど、多様なバックグラウンドを持った方が生活しています。
※参照:概況・基本統計 | インド – アジア – 国・地域別に見る – ジェトロ (jetro.go.jp)

 

また、こちらのグラフを見てください。
上(A)がインド、下(B)が日本に関するデータです。何を示しているグラフだと思いますか?

 

(A)インド
This is the population pyramid for India. A population pyramid illustrates the age and sex structure of a country's population and may provide insights about political and social stability, as well as economic development. The population is distributed along the horizontal axis, with males shown on the left and females on the right. The male and female populations are broken down into 5-year age groups represented as horizontal bars along the vertical axis, with the youngest age groups at the bottom and the oldest at the top. The shape of the population pyramid gradually evolves over time based on fertility, mortality, and international migration trends. <br/><br/>For additional information, please see the entry for Population pyramid on the Definitions and Notes page.

(B)日本
This is the population pyramid for Japan. A population pyramid illustrates the age and sex structure of a country's population and may provide insights about political and social stability, as well as economic development. The population is distributed along the horizontal axis, with males shown on the left and females on the right. The male and female populations are broken down into 5-year age groups represented as horizontal bars along the vertical axis, with the youngest age groups at the bottom and the oldest at the top. The shape of the population pyramid gradually evolves over time based on fertility, mortality, and international migration trends. <br/><br/>For additional information, please see the entry for Population pyramid on the Definitions and Notes page.

このグラフは両国の年齢別人口ピラミッドですが、グラフの形が違うのが一目瞭然ですよね!
一番多くお金を稼ぎ使うと言われる15~64歳を「生産年齢人口」と呼びます。
そして、日本(上図B)はグラフの上側である年齢が高い方が膨らんでいますが、インド(上図A)はグラフの下側である若い年齢層がどんどん増えているのが分かると思います。



また人口全体のちょうど真ん中の年齢にあたる「人口の中位年齢」はどうでしょうか。
日本は49.5歳なのに対し、インドはなんと日本より20歳も若い「29.5歳」です。労働人口が圧倒的に多いですよね!



どこに行っても若者が多く、私自身、日々インドで生活しながらインドの人々の活気あふれたエネルギーを物凄く感じます!それこそ、「これから経済がさらに伸びていく!」という証拠なのかもしれません。

<インドの人口中位年齢>
total: 29.5 years (2023 est.)
male: 28.8 years
female: 30.2 years

<日本の人口中位年齢>
total: 49.5 years (2023 est.)
male: 48 years
female: 50.9 years
※参照:CIA World Factbook 2023(The World Factbook – The World Factbook (cia.gov)

 

▼私が感じたメリット
日本という国を外から見ることができる!
上記からも分かるように、様々な面で日本と真逆の国インド。
例えば、それぞれの宗教に対しての理解が深まりどのように配慮すればいいのかを実際に学べることは、将来よりグローバルに活躍したいと思っている方にとっては異文化理解の観点でとても大切なポイントです。宗教に関する祝日やお祭りも多くありますので、外国人である私たち日本人がどのように理解できるかでインド人との良好な関係構築に繋がると感じます。


また、少子高齢社会や円安などで経済不況の状況となっている日本とは真逆に、労働人口も圧倒的に多く経済の成長に関して今まさに世界中から注目されているインド。それぞれの国には何があって何が足りないのか、日本の外に出ることで感じることが多くあります。例えば以下のIT人材に関する記事にあるように、日本の技術とインドの人材を上手く交換していくことも両国の今後にとってKeyになると思います。私も、両国の成長に繋がるように引き続き自分に出来る範囲で貢献していきたいと感じております。
※参考記事:
IT大国インドの人材採用に挑む、インド工科大学での日系企業説明会 | 地域・分析レポート – 海外ビジネス情報 – ジェトロ (jetro.go.jp)

 

▽私が感じたデメリット
インド人の考え方への理解が難しい…
やっぱり日本とは真逆な国インド。そして、インド人と一言で言っても宗教も言語も様々。だからこそ目新しく面白さを感じる一方で、中々スムーズに理解ができないこともあると感じています。
人それぞれですので一概にはお伝えできませんが、私としては大学時代に留学などで出会った北米や韓国系の方々とは仲をすぐに深められた一方で、価値観が正反対なインド人(主語が大きいですが)と仲を深めるのはハードルが高いと感じてしまっています。

 

3.インド人の考え方や生活スタイルが興味深い

先ほど「インド人の考え方への理解が難しい」と書いたばかりですが、困っているときは必ず助けてくれたり、私が日本人だと分かると喜んで話しかけてくれたり、温かくフレンドリーの方が多いです。
ここで、私のカメラロールにあったインド人の方の素敵な笑顔の写真を載せさせてください!😊



(上:マーケットで出会った心優しい親子。初対面で仲良くなり、この女の子が手に持っているハートのスティックをプレゼントしてくれました!)
(下:ジャイプールという場所に行き、伝統工芸品の工房にお邪魔した時の写真。カメラを向けると笑顔で応えてくれて、皆さん楽しそうに働かれていたのが印象的です!)



こういったインド人の温かさはもちろん、生活スタイルや考え方も日々生活していて興味深い部分がいくつかあります。



▼私が感じたメリット
日本で働いていた時と比べ、心身整いやすい!
生活が大変とのイメージを持たれやすいインドですが、私はインドでの生活の方が心身が整いやすい環境だと感じています。北インドの40℃超えの暑さや物事が思い通りに進まないところなどは大変な部分ももちろんありますが、皆さんご存知ヨガはインド発祥!そのため、ヨガ教室がそこら中にあります。週末はヨガに行って体を動かして瞑想をすると心が整います。
無駄に入ってくる情報が減り、異国の地で一人の時間が増えたからこそ、将来に向けた自己成長に時間・お金の投資ができていると感じます。



また、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダ(※1)の考え方が取り入れられているオイルマッサージの施術も受けられたり、ンケミカルなスキンケア用品やサプリメントなどもとっても安く手に入ります!
余談ですが、ベジタリアンの方も多くいるため、インドには「ベジ」の選択も当たり前のようにできます。そのため、お肉の摂取機会が少なくなり、心身健康になっているなと感じています!
(都市部では鶏肉・豚肉・シーフードはお手軽に手に入りますのでご安心を!)

 

(※1)アーユルヴェーダの発祥の地とされるインドにおいては、5000年以上も昔から人間の身体について研究が行われ、健康に良い食材の性質を熟知し時間や環境・季節などを考慮した食事療法を編み出し、具体的な養生法や治療法、また膨大な量の薬草学について説かれています。
※参照:AyurvedaLife(ayurvedalife.jp/about_ayurveda.aspx

 


(南部ケララのオイルを使ったアーユルヴェーダマッサージを受けてみました!)

 

▽私が感じたデメリット
特に観光地は商売しつこい…!
強いて言えばになりますが、フレンドリーで意見の主張も強い方は多いため、特に観光地でマーケットに行くとしつこいと言ってしまいたくなるほど勧誘をしてきます(笑)
インド旅行に来られたことのある方は理解しやすい部分かとは思いますが、一度 ”No”と断っても何度も勧誘してくるため、そういった観光地にいくと疲れやすい部分が唯一のデメリットでしょうか?

 

いかがでしたでしょうか?
経済成長が加速し続け、世界中から注目を浴びる今のタイミングだからこそ、インドを選んでみませんか?
きっと、面白い経験となるはずです!!👀✨



ここまで読んでくださった方の次の転職先として、インドが選択肢の一つになっておりましたら嬉しく思います。



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