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【インドの食】インドでオーガニックの日本野菜とお惣菜を作るアナンド信江さんにインタビュー

グルガオンにある日本人向けスーパーIroha。売られているオーガニックな日本の野菜やお惣菜を作っているのは、

インド在住20年になるアナンド信江さん。

ご自宅で料理教室を開講するなど「食」と積極的に関わっていらっしゃいます。

野菜やお惣菜販売に対するお考え、そして長く在住したからこそ感じるインドの魅力とは?

今回はご自宅にお邪魔し、信江さん手作りのお料理をいただきながらインタビューさせていただきました。

 

Kotadun farms公式サイト

www.kotadunfarms.com

 

公式Facebook

https://www.facebook.com/kotadunfarms/

 

のぶク(Nobu’s cooking)Facebook

https://www.facebook.com/nobuscooking/

 

 

 

 

日本の野菜とお惣菜を提供し「当たり前に選択できる」環境を

 

―現在Irohaで野菜やお惣菜を売っていますね。

 

野菜は8割が自宅の農場、2割が委託農家さんで作ったものを売っています。

週2回農場から運ばれてきた野菜を自宅で雇ったインド人スタッフとパッキングをし、Iroha店内店舗で販売しています。

野菜は常時15種類ぐらいを取り揃えており、日本食を始めインド料理のお惣菜も併せて販売しています。

 

食材の質やオーガニックに関しては人によって拘る、拘らないということはあると思います。

現在私は日本の野菜を作って販売しているので、インドのスーパーでなかなか手に入らない日本の野菜が提供できているところに価値が出せていると思っています。

日本の野菜が必ずしも良いというわけではありませんが、玉ねぎ一つとってもインドで売っているものと日本の種類は違います。

当たり前のように日本の野菜も手に入る環境ができればという想いを持っています。

 

お惣菜を売っているのも「今日は仕事で疲れたからお惣菜で済ませよう」ということがインドだと難しいからです。

また、インドに住んでいて「切り干し大根が食べたい」と思ったとしても、当然ながらインドのマーケットには売っていません。

日本人の多くは帰国するたびに日本の食材を仕入れてインドに持ってきているという現状があります。

「日本の野菜」「日本のお惣菜」を提供することで、「食べたいものを食べたい時に食べられる」という環境をサポートできているという喜びがあります。

 

  

信江さん作切り干し大根。日本食があるとほっとしますよね!

 

―インドでオーガニック野菜作りを始めたきっかけをお教えください。

 

約20年前、インド人のパートナーと結婚しインドに渡航しました。

家族みんな山や農業が好きで10年前ぐらいに農場を購入し家族で食べるように野菜を育てるようになりました。

 

もともと肥沃な土地で野菜はかなり多く収穫できるようになり、人に分けられる量になっていきました。

最初は自分が美味しい野菜を食べることができるわくわく感で始めたのですが、日本人の友達を見ると質の良い野菜を購入できていないという状況がありました。

是非自分の食べている野菜を食べてほしいと思い商売にすることにしました。

 

当時買った農場で今も野菜を育てています。最初は自分たちが食べるものを作っていたのでオーガニックがいいなと思い今でもそのまま続けています。

 

「オーガニック」という言葉一つとっても、土地が良いため自然に農薬を使わずに作物が収穫できる農場もあります。

意外に思うかもしれませんが、インドの田舎ではごく自然に「オーガニック」作物を50年以上育てている農家もあります。

都会で生活する上で選択肢として当たり前にオーガニックを選ぶことができればよいな、という風に考えています。

 

インド人や日本人が経営するオーガニックの会社がまだまだ消費者の数に比べたら多いわけではないので、もっともっとたくさんの会社や意識が高い経営者が増えて、いつでもどこでもオーガニックライフが送れる環境が理想ですね。

 

 

農場の様子

 

―商売として野菜を売る苦労もありますよね。

 

野菜は種さえしっかりしていれば実はどこでも育ちます。しかし土に合わなかったり、気候条件などによって美味しさや収穫量が変わるところに難しさがあります。

お店に出すなら量も必要ですし、植えてすぐできるものでもないので計画性が求められます。

この季節に野菜をとるためにはいつ植えるなどを常に考えています。

 

 

―私自身インドに来て初めて、インド人のオーガニックに対する関心の高まりや今後の市場拡大は注目すべきことだと知りました。

 

インド人は庭で野菜を育てるなどかなり普通にやっています。土地を持っている人はオーガニック野菜を育てている人もかなりいますし、購買意識もよく根付いています。

 

一方で日本では、質のいいオーガニック野菜が簡単に手に入る環境がある反面、スーパーに綺麗な野菜が並んでいることが当たり前なのでその野菜がどのように作られているのかに無関心な人も多いような気がします。

 

もちろんインド人にしても日本人にしても考えている人と考えていない人がいるのは事実ですが、インドでも悪質な農薬の事も度々ニュースになることを見てみても私の肌感覚的にインド人も実は「食の安全性」について考えている人が多いのではないかと感じています。

 

またインドの中でも州をあげてオーガニックを推進している所もあります。もちろん土地や環境によってオーガニックができる所とそうでない所はあります。また、既存の農業が発展した所で変革を起こすのは難しいかもしれません。しかしすでに推進している例もあることからこれからさらに拡大していけば良いなとも思います。

 

 

 

信江さんが作ってくださったお料理!どれもとても美味しくて感動しました。

「家で作るインド料理は辛くない」「スパイスは難しくない」

 

―約2年前からご自宅で料理教室開講、イベントでスパイス講座を開くなど「食」に関する活動をする信江さん。まずは料理教室についてお聞かせください。

 

もともと料理をすることが好きで、インド料理は作るのも食べるのも好きでした。

「インド料理を食べたいが辛くて食べることができない」「何を作ったらいいのか分からない」という声を周りから聞くことが多かったので、自宅でできるインド料理を教えるようなりました。また、帰国したインドで仲の良かった友人に打診され、去年は日本でもインド料理教室を単発でやりました。

 

それまでは長年いわゆる「主婦の目分量」で料理を作っていたので、レシピにするのには苦労もしましたが「自宅で作るインド料理は辛くないよ、体にいいよ」ということを伝えたくてやっています。

 

また、お話をいただいて「インドの食やスパイス」について講座を開く機会もありました。

日本人がインドに来た時はレストランに行ってもバターチキンとナンくらいしかインド料理が分からない、自分が食べたことのあるものしか頼めない、といった状況になりがちです。そこで現代表的なインド料理の解説や 自宅でも作れる簡単なインド料理のデモンストレーション、スパイスについての講義をしました。

この仕事を始めるようになって気づいたのですが(笑)私はしゃべることが好きなので料理教室や講座はとても楽しくさせていただいてます。

 

 

実際に信江さんが使っているスパイス。この種類でほとんどの料理ができるんだとか!

 

もともと料理が好きだったこと、義母が料理上手だったことからインド料理は自然にできるようになりましたね。

最近だとYouTube などにも沢山レシピが載っているので、美味しそうだなと思ったものを取り入れるなどしています。

みなさんにもお好きなお料理があったら是非検索して調べてみることをおすすめします。

 

「インド料理」「スパイス」は難しいイメージがありますが、意外と簡単なものだということを伝えたいと思っています。

料理は同じ作り方をしてもその日の野菜によっては味が変わるなど奥深くて面白いです。

とりあえず作ってみて自分の好きなスパイスや素材が分かるようになれば良いのではないかと思います。

 

ただやはり好きで食べたり、作ったりしていかないと吸収できないのかなとも思います。

インド料理にせよ何料理にせよまずは食べてみて好きと思わないと作るという発想にもならないですよね。

料理以外にも当てはまりますが、まずは「好き」という気持ちが一番大事だなといつも思っています。

 

在住20年の信江さんが語る「インド」

 

―ご結婚を機にインドにいらっしゃり、現在はお子さん2人もそろそろ自立する頃だという。インドに来るまでのお話をお聞かせください。

 

元々は日本で準公務員として勤めていました。昼間の仕事の傍ら、まかない目当てで働き始めたお気に入りの飲食店でパートナーと出会いました。

当時日本ではインドの生活環境自体あまり知られていませんでしたし、両親の世代はさらにインドへのイメージは全くないという状態だったのでかなり驚かれましたが、

結婚を決めてから 一年くらいでインドへ渡航しました。

インドに来て割とすぐからずっと子育てをしていたのでインド生活=子育てといった感じでした。

最近ようやく落ち着いてきたので、これからは色々な自分がやりたい事に打ち込めるかなと思っています。

 

海外は好きでしたが、まさか自分がインドに住むとは思っていませんでした。

一方で日本に住むことへのこだわりも特にありませんでしたし、何か面白いことをしたいという想いが強く日本以外への興味の方が大きかったですね。

一旦離れてみて日本の良さにも改めて気づきました。最近だと日本に帰るのは年に1回くらいですね。

20年前インドに来た時は自分より長くインドに居る方ばかりでしたが、気づいたらその方たちの年齢を超えててびっくりしていますね(笑)

 

 

 

―インドで生活して20年、今まで様々な日本人と関わってきたと思いますが。

 

日本人に関してはインド滞在が長い方から最近来た方まで様々いらっしゃいます。一人一人のお話を聞いていると自分のことを思い出すこともよくあります。

一方で私は駐在をしたことも現地採用で働いたこともありません。私という人間が見てきた一面的なことしか知らないのでいつも新鮮な気持ちで楽しくお話を聞いています。

今まで沢山の日本人の方と関わってきましたが、置かれている環境をいかに楽しむかで吸収するものに大きな違いが出るなと思っています。

 

私自身20年インドに住んでみて短期間では見れないところも見れましたし、インドの事は知れば知るほど面白いなと思っています。

日本だろうとインドだろうと他の国であろうとどこで過ごしても良いところと悪いところはありますよね。

自分が何でインドに居るのかを考えたら、総合的に少しだけポジティブな事がインドに多いからかなと思っています。

 

 

―信江さんの考えるインドの魅力を教えてください。

 

一言でいうと「多様性」です。インド人がよく「インドに無いものはない」と言っています。

インドには全世界の人種、考え、気候など全てあるのでごく自然に「多様性」があると思います。

 

日本にいると何も言わなくても通じるものがあるので、つい「伝える」ということを省略しがちです。

インドは「多様性」であるため腹をわって話すということが大切にされているなと思います。

インド人同士で喧嘩をするところも良く見ますが、長引いている印象はありません。

 

―今後の展望を教えてください。

 

次に自分が何をやるかなどまだ決め切っているわけではないですが、自分が楽しめる面白い方向に行きたいと思っています。

仕事をするにしても生活をするにしても「面白い」と感じることは大事だと思います。そしてその面白さをみなさんと共有したいです。

 

野菜やお惣菜についてはもっと種類を増やしたいと思っています。

日本人に対してはもちろん将来的にインド人にも満足してもらえるような種類をそろえたいと思っています。

市場規模が大きいのはインド人相手ですが、今はまず日本人のニーズにしっかり応えていきたいですね。料理教室も楽しいので続けていく予定です。

 

また、パートナーがゲストハウス運営に取り掛かっていているので一緒にやっていきたいと思っています。将来的には農場の方に住む予定ですね。

ファームステイやファームツアーもやってみたいなと思っています。

 

地域のインド人女性たちとの交流・教育・自立支援・インドの田舎・ファーム式エコライフを住んでいる場所・人種を限らずに推進していく事。

日本の素晴らしい知識をたくさんの人と共有していく事。やりたい事、ワクワクする事は尽きません。

やりたいことがどんどん変わるのは良いことだと思っています。ニーズに応えること、何より自分が楽しいということを追及していきたいですね。

 

 

届いたばかりのお野菜。私も家で調理しましたが、本当においしかったです!!

店舗情報

 

 

#144 Vhyapar Kendra, Sushant Lok 1 , Gurgaon Haryana India (Japanese bakery Iroha 店舗内)

営業時間11時〜18時(月曜定休)

携帯9810294098

メールkotadunfarms@gmail.com

デリバリーもしております。

 

編集後記

「楽しいことをやりたい」「自分ができることをやりニーズに応えたい」という想いを話してくれた信江さん。

インド在住も長くご自身のことやインドのことや食について語る楽しい会でした!

食は生活する上で基礎となるところ。インドで生活する日本人を支える食材は沢山あります。

 

 

 

Tamura Misaki/田村 水咲

Tamura Misaki/田村 水咲



早稲田大学文学部在学中。東京都出身。
現在RGF select Indiaでインターンシップ生として参画中。
「インドで働く」をもっと身近にするために、就業面や生活面を発信していきます。

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