インドの結婚式に初参加!-派手で豪華でインドらしさ溢れる文化の体験記-
こんにちは!RGFインドの原田です!
今回はインド文化の紹介として、インドの結婚式に初参加した体験談をお届けいたします!!
インドの結婚式と聞くと、どんなイメージをお持ちでしょうか?
ずばり、インドの結婚式は一言でいうと、とにかく豪華で参加者が多く期間が長いです!笑
私は今回初めてインドの結婚式に参加しましたが、インドに来てから「インドの結婚式はすごい!」という話は何度も聞いていました。
例えば、「参加者が1000人くらいいる」、「結婚式が1週間もある」など。
実際に同僚のインド人も「家族や友達の結婚式があるから1週間休む」といったケースはよくあります。
そういった話を聞くたびに、「1週間も何をするのだろう?」、「1000人も誰が来るのだろう?」と不思議に思っていました。
今回、実際にインドの結婚式に参加をしてみて、期間が長いのも参加者が多いのも理解・納得できたので、詳しくお伝えしてきます!!
このブログを読んでインドの結婚式について知ると、あなたも一度はインドの結婚式に参加したくなることは間違いありません!
Contents
はじめに –インドの結婚式とは?
インドの結婚式は、日本とは大きく異なり、一般的に3~7日間かけて様々な儀式が行われると言われています。
今回私は、日本人の新郎とインド人の新婦との結婚式に参加しました。今回の結婚式は3日間にわたって行われましたが、1日目は家族や親しい親戚のみの儀式だったため、私は2日目と3日目に参加しました。結婚式の各儀式はホテルのガーデンやホールで行われ、私もそのホテルに2泊しました。
ちなみに、1日目はハルディ(Haldi)という、新郎新婦の幸運・健康・邪気払いを願う儀式が行われたようです。ターメリックペーストを塗って肌を清め、結婚生活の幸福を祈るとともに、家族や友人とダンスやゲームで盛り上がったそうです!
婚前式 -サンギート-
私は、2日目の夜に行われた「サンギート(Sangeet)」から参加しました。「サンギート」とは、婚前式とも呼ばれる前夜祭のようなイベントです。新郎新婦とその家族、友人たちが音楽に合わせてダンスを披露するパーティーで、日本の結婚式でいう「余興」にあたると思います!
私は日本の結婚式に何度も参加したことがありますが、余興はだいたい10分程度で、余興がない結婚式もあるので、余興だけで半日のプログラムがあるのに驚き、参加して早々日本の結婚式との違いを感じました!
会場に入り着席すると、新郎新婦の入場から始まりました。その後、新婦の姉妹や友人によるソロダンス、友人たちのグループダンス、新郎新婦それぞれのソロダンス、そしてカップルダンスなど、10組以上がそれぞれ2,3曲ずつ披露していました。
特に印象的だったのは、新郎のソロダンス中に流れた新婦へのメッセージ、そして新婦のダンス中には新郎や母親へのメッセージが流れたこと。
それも直接言うのではなく、事前に録音した音声を音楽・ダンスと合わせて伝えるという、まさにインドらしい演出で、とても感動しました!
さらに、音楽・スクリーン映像・照明などの演出が本当に豪華で、迫力もすごかったです!
インド映画といえば、途中に何度もダンスシーンがあるのが有名ですが、まさか結婚式でもここまで踊るとは思いませんでした。
新郎に聞いたところ、このサンギートでのダンスのために、数か月前からダンスの先生を付けて、家でマンツーマンレッスンを受けていたそうです。
新郎のダンスパートが1番盛り上がっていて、ダンスも演出も本当に素晴らしく感動しました!
全てのプログラムが終わると、今度は突然フリーダンスが始まり、会場の前で家族や友人たちが踊り始めました(笑)
私も誘われたので、輪の中に入り精一杯踊りました。知らないインドの曲が多く戸惑いましたが、とにかくノリノリで踊っていると、みんな喜んでくれました。分からなくても上手くなくても、恥ずかしがらずに楽しんで馴染んでみるのが(ダンスに限らず)インドでは大切です!
フリーダンスは会場前方で20-30名程でやっていて、それ以外の参加者は、ブッフェ形式で食事を始めていました。フリーダンスは全く終わる気配がなかったので笑、私はこそっと抜け出して、食事をしながら他の参加者の方々とも話をしました。
このサンギートには、200~250名くらいの方が参加していたみたいです。新郎の家族や友人も日本から来ておりましたが、ほとんどは新婦の親戚や友人たちでした。親戚のことをファーストカズン(1番近いいとこ)、セカンドカズン、サードカズンなどと言っていたのも、日本では聞き慣れていない言葉で印象的でした。
インドでは家族はもちろん、親戚との繋がりもとても大切にするので、会ったこともない遠い親戚の方も結婚式には参加するのが当たり前のようです。
フリーダンスや食事も含めると、このサンギートはおそらく19時から日が変わるくらいまでやっていた気がします(笑) インドの方々のパワフルさを改めて感じました!
さらに、サンギートが終わった後もアフターパーティーに誘われ、ホテルの部屋でお酒を飲みながら新婦の友人たちと楽しみました。その部屋でも爆音でダンスが始まるのは言うまでもありません。結局、午前4時くらいまでアフターパーティーは続いていました。
日本の結婚式では絶対に見られない光景だと感動しながら、インドの結婚式の楽しさを肌で感じた瞬間でした!とても充実していたのにまだ前夜祭だったということにも驚きました(笑)
結婚式本番 -フィラ&ヴァルマラ-
翌日は午前11時から、最も重要な儀式である結婚式本番が予定されていました。招待状には、Phera(フィラ)&Varmala(ヴァルマラ)と書かれており、フィラは誓いを交わし正式に結婚を成立させる儀式、ヴァルマラは結婚の始まりを象徴する新郎新婦が花輪を掛け合う儀式だそうです。
会場であるホテルのガーデンは、結婚式仕様に豪華に飾り付けられておりました。昨夜のサンギートはスーツを着ていましたが、この結婚式本番ではインドの民族衣装であるクルタを着ました。
会場で着席して始まるのを待っていると、他の参加者に呼ばれて会場の外へ連れて行きました。すると、新郎が白馬に乗っており、太鼓をたたいている方が5名程いて、そのリズムに合わせるようにまた朝からダンスが始まりました(笑)
新郎は白馬に乗り私たちの後方でダンスを見ながらついてきており、式場を1周していました。
調べるとこの儀式は、Baraat(バラート)という、新郎が白馬(または象、豪華な車)に乗り、家族や友人とともに新婦の家(または結婚式会場)へ向かう儀式だそうです。
おそらく30分くらい踊っていた気がします(笑)
バラートを終えるといよいよ結婚式の始まりです。会場に戻り着席すると、最初に新郎が入場して来て、その後に新婦の入場が始まりました。新婦は、曲に合わせて姉妹や友達と一緒に入場してきて感動的でした。その後、神父のような方が入ってきて様々な儀式をしていました。
結婚式本番も200~250名くらいの方が参加していたそうです。食事も同じくブッフェ形式でした。様々な儀式をやっている最中でも、食事を取りにいったり参加者と話しながら食べている方がいたりして、昨夜と同じく自由な雰囲気でした。
3時間程いろんな儀式をやった後、最後の儀式として、サプタパディ(Saptapadi)という7つの誓いを交わしました。これは、一つずつ誓いを立てながら前に進んでいく儀式 で、結婚生活の幸福と繁栄を願うものです。意味を調べると、以下のようです。
①生活に必要な食べ物を大切にする
②お互いの健康と幸せを支え合う
③家庭の繁栄と財産を築く
④心の安らぎと絆を深める
⑤家族を守り、次世代を育てる
⑥お互いを尊敬し、信頼し続ける
⑦永遠に支え合い、共に歩む
夜のレセプションパーティー
15時くらいに結婚式が終わり、少しホテルの自室で休憩をして、19時から最後の行事であるレセプションパーティーに参加しました。レセプションパーティーは、新郎新婦や家族と記念撮影をするのがメインだと聞いておりましたが、写真撮影でまた3時間もあるのはすごいと思いました。このレセプションパーティーは1番参加者が多かったようで、500名くらい参加していたそうです。確かに、500名もの方と写真を撮るとなるとそれくらい時間もかかるのが分かります。
最初に、新郎新婦が泡や白い煙や炎などのすごい演出の中、入場して来ました。その後に1日目のハルディ(Haldi)の様子をまとめたビデオが流れました。私は1日目は参加できていなかったので、新郎新婦の家族と友人がダンスやゲームをしている様子をビデオで見ることができてよかったです!
その次に、日本の披露宴の始まりに流れるオープニングムービーのような、前撮り撮影をしている時の様子や、新郎新婦の仲の良い日常の様子などが映像で流れました。とても手の込んだ映像で、いろんな準備や練習が多いなかここまで用意をしていることにも感動しました!
その後は写真撮影の時間となり、新郎新婦とご家族がステージに上がり、参加者が続々と写真を撮りにいきました。500名もいると最初は行列がすごかったので、私は最初に食事を取り、人が少なくなってきたタイミングでステージへ行き一緒に写真撮影をしました。新郎新婦はおそらく2時間くらいずっとステージ上にいて写真撮影をしていて、終わったタイミングで最後に家族で食事をしていました。
他の参加者も会場内外のいろんなところで写真撮影をしており、一緒に撮ろうと言ってくれる方もいて、私も参加者の方々との写真撮影を楽しむことができました。
日本の結婚式との違い -インド文化の象徴-
日本の結婚式は、結婚式と披露宴で合わせて3時間程で終わることが多いですが、その中に新郎新婦の誓いの儀式や、ウェディングケーキ入刀、お色直し、余興、友人スピーチ、家族への手紙など多くの項目があります。インドの結婚式に参加するまでは気付きませんでしたが、日本の結婚式は時間を有効活用していろんなイベントが詰め込まれているのだと感じました。
インドの結婚式では、時間を気にせず全体的にゆっくりとしていて、様々な儀式を見て楽しんだり、参加者同士でも話をしたりする時間も多くありました。また、すべての行事で立食のブッフェ形式だったので、儀式の途中でも自由に歩き回ることも出来て、良い意味で自由な雰囲気でした。
インドらしいと驚いたのは、案内されていた開始時間に会場に行っても全然人が集まっておらず、30分から1時間程遅れて各行事が開始していました(笑)
終わりの時間も決まっておらず、決まったエンディングなどもなく、みんなそれぞれ帰っていたのも印象的でした。
また、今回のこの結婚式は平日にありましたが、これだけ多くの方々が平日の昼、夜に参加しているのもすごいと感じました。日本なら仕事があるから参加できない、というのも少なくないと思いますが、インドの方々にとっては、家族や友人のお祝いを優先するのは当たり前という文化があり、それが自分の人生にとっても大切というのを肌で感じました。
私も日本で生活をしていた時は、家族との時間を後回しすることもありましたが、インドの方々を見てもっと家族との時間を大切にしないといけないとより強く感じるようになりました。
もしインドの結婚式に参加するなら?
今回、初めてインドの結婚式に参加するにあたり、事前に調べたこともありますが、実際に体験して初めて分かったことが多くありました。そこで、インドの結婚式に参加する際に知っておくと良いポイントをいくつかご紹介します!
服装
私は3つの行事に参加しましたが、それぞれの場に応じて、以下のような服装が一般的でした。 服装は招待状に書いている場合もありますが、何を着ていけば良いか分からない場合は、招待された方に確認するのが良いと思います!
・サンギート(婚前式)
男性:スーツ(クルタなどのインドの民族衣装でも可)
女性:レヘンガ(Lehenga)、アナルカリー(Anarkali)などのインドの民族衣装
・フィラ&ヴァルマラ(結婚式本番)
男性:クルタ、シェルワーニなどの民族衣装(スーツでも可)
女性:サリー(Saree)、レヘンガなどの民族衣装
・レセプションパーティー
男性:スーツ、(クルタなどの民族衣装でも可)
女性:サリー、レヘンガなど
宿泊先
今回はホテルで各行事が行われたため、そのホテルに宿泊しました。宿泊の手配や費用は、新郎新婦側が準備してくださいました。
ご祝儀
インドでは、日本とは異なり、ご祝儀としてお金だけでなく贈り物を渡す文化もあるようです。
私も参加にあたり相場を調べてみましたが、記事によって記載内容が異なり、101インドルピー(約170円)~1100インドルピー(約1900円)と書かれていることもあれば、日本人の場合は、11000インドルピー(約19000円)や21000インドルピー(約35000円)を渡すこともあるなど、金額には大きな幅があることが分かりました。
また、日本と同じように 割り切れない数字の方が縁起が良い という考え方があるようで、101インドルピーや21000インドルピーとされているのもそれが理由です。
もしインドの結婚式に参加する場合は、どの行事に参加するのか、食事や宿泊の有無、新郎新婦との関係などを考慮し、ご祝儀の金額を決めるのが良いと思います!
時間のゆるさ
上記にも書きましたが、案内されている時間通りに始まることはほとんどなく、30分から1時間程度の遅れは当たり前にあります(笑)
時間に余裕をもって、待ち時間や空き時間も楽しむ気持ちで参加するのがおすすめです!
心意気
サンギート(婚前祭)はもちろん、結婚式のさまざまな場面でダンスを求められる機会が多いです。
インドの音楽がメインなので知らない曲もあり、最初は戸惑いましたが、思い切って踊ることで周りの人たちとも打ち解け、より楽しむことができました。結婚式に限らず、インドではあらゆる行事において「ダンスを楽しむ!」という気持ちが大切だと実感しました!
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回はインドの結婚式に初めて参加した体験談について書かせていただきました!
インドに来てから、いつかインドの結婚式に参加したいと思っていましたが、私の想像を超える感動と衝撃を味わうことができました。また、日本とは大きく異なる文化を体験できたことは、本当に貴重な経験となりました!
私は今回2日間の参加でとても楽しませていただきましたが、新郎新婦やそのご家族、親しい友人たちが、結婚式のために膨大な準備をされていたことを感じました。それほどインドの結婚式は、一大イベントとされているということも実感しました。
今回のブログでは、私が体験したインドの結婚式についてお伝えしましたが、インドの中でも地域(州)や宗教によって形式が違うと思うので 、また別の結婚式にも参加してみたいと感じました。その際は、またこのブログで発信していきたい と思います!
インドの文化の他にも、インドの生活情報や転職情報についてもブログで定期的に発信していますので、ぜひご覧ください!
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!