こんにちは。Shioriです。RGF Indiaに入社して約4カ月が経過しました。絶賛カルチャーショックで楽しんだり苦しんだりしていますし、仕事面でも生活面でも課題はまだまだ多いですが、我ながらかなり良い感じのスタートを切れたように思います。
今回は、インド移住後4カ月間の生活と、その時の気持ちの変遷、移住後すぐにして良かったことなどを、キラキラさせずにリアルにシェアしたいと思います。インドに限らず海外移住をしたい・する予定のある方は予習がてらどうぞ。
私の海外就職の目的と経緯
海外就職の目的
- 海外に住む(安全ならどこの国でもOK)
- 英語力を伸ばす
- 中長期的なキャリアアップ(ワーホリではなく海外就職を選んだ理由)
経緯
- 高校一年生の時の短期留学で、ぼんやり将来は海外に住みたいと思い始める
- 大学卒業後、日本のHR Tech企業で約5年間働く
- 最後の約1年は日本で働きながら東南アジア中心に転職活動
「海外に行けたら仕事内容は何でもいい」とまでは割り切れなかったので長引く - RGF Thailandのキャリアアドバイザーからインドも見てみないかと提案を受ける
- RGF IndiaのキャリアアドバイザーからRGF Indiaを受けないか提案を受け、1か月後に内定
- ベトナムでも1社内定をいただいたが、英語が使える環境と「なんかインドおもろそう」という理由でRGF Indiaのオファーを受け、入社、現在に至る(インドへの渡航歴なし)
家の前の渋滞(渋滞がひどくなると善良な市民が交通整理を始める)
インド移住後のリアルな生活
平日
平日はだいたい毎日こんな感じ。
8:00 アラームが鳴る
9:00 車で出勤
9:30 朝のミーティング
10:00 クライアントと面談or案件を進める
13:00 同僚とランチ
14:00 仕事再開
16:00 仕事しつつ、同僚とスナック食べたりちょっとおしゃべり
18:30 帰宅ダッシュ
19:00 帰宅、料理、晩ご飯、シャワー、Youtubeや音楽鑑賞
23:00 ベッドに入る
休日
※Aさん~Eさんはインド人です
過ごし方 | 詳細、感じたこと | |
0週目 | インド着、ロスバゲ、日本人の同僚とディナー | 手荷物でスーツ持ってきてて良かった~ 時差ぼけで同僚とのディナー眠すぎて気を失いそう |
1週目 | デリー観光、家探し、スーツケースが届く | 家の内見で人が住んでいる部屋を見せられてびっくり |
2週目 | アグラ、タージマハル観光 | 3連休だったので、少し遠出して1人でタージマハルへ 好きなインド料理マライ・コフタを発見 旅行は楽しかったけど1人の孤独を少し感じる |
2.5週目 | 平日に休暇を取って引っ越し | 引っ越しは難なく終わる |
3週目 | 銀行口座のアクティベート、お風呂 | ダイヤパークという日本人向けホテルにお風呂があるので、久々にお風呂に入ってリフレッシュ 仕事がかなりきつい。インプットが大量なのと、タスクの優先度がわからない。 |
4週目 | 初!インド人の同僚Aさんとその友達と遊びに行く、1人でちょっとおしゃれなエリアにお出かけ 仕事がこのままじゃ続けられないと思うぐらい大変に感じる |
同僚Aさんとその友達が若者が行く場所とマーケットに連れて行ってくれる。インド人の遊び方ってこんな感じなんだ~。 一方で、仕事がさらにきつくなる。本当に手が回らない。このままだと仕事が続かなく(=インドにもいられなく)なってしまうので、上司に毎日30分、一緒にタスクの整理・優先度付けする時間をとってもらうようにお願いする。これでかなり状況が改善。 |
5週目 | 急遽日本帰国 | インド・パキスタン間の緊張感が高まったので急遽帰国。結果何もなかったが、不安を感じながら毎日を過ごしたくなかったのと、こういった緊急時に自分できちんと判断する癖をつけたるため帰国を決める。 |
6週目 | たこ焼きを満喫、コスメ買い足し | この間も日本からリモートで働く、ちょっと時差がきつい |
7週目 | ネイルサロンに行く、インドに戻る | 情勢が落ち着いたので戻る、特に不安はない |
8週目 | インド在住の高校の友達とランチ | 久々に色々お話しできてうれしい 仕事も忙しいながらも最初のドタバタから少し落ち着いてくる |
9週目 | デリーのマーケットでラグを買う | ファブリックがインドらしいものが多くて、見ているとテンションがあがる、もちろん定価はなくすべて交渉で決まる 1人で過ごす時間が長く、だんだん寂しくなってくる |
10週目 | インド人同僚Bさんとその友達としゃぶしゃぶランチ、帰り道にドライバーにぶち切れる | 同僚のBさんに「寂しい」と話すと、じゃあ週末遊ぼうよ!と誘ってくれる。Bさんの友達も来る。友達の友達が来るのがインドのデフォ。 |
11週目 | アンビエンスモールで買い物、高校の友達と3人でイタリアンディナー | めちゃくちゃ静かなイタリアンレストランで、久しぶりに落ち着いた空間で時間を過ごせて超リラックス 改めてインドって音の多い場所だな~と気づく |
12週目 | 同僚AさんとCさんとショッピング、Bさんの家にランチに行く、ご近所さんと夕方のスナック | 同僚との予定が2つ、ご近所さんとの予定が1つで、めっちゃ楽しかった一方で、めちゃくちゃ疲れました 疲れとカルチャーショックが相まってかなり気分が落ち込む |
13週目 | 何もしない | 先週が遊びすぎて疲れたので、なにもせずのんびり まだ気分は落ち込みがち |
14週目 | 同僚Aさんと、同僚Dさんのホームパーティーに行く | 人生初のホームパーティーを経験、めちゃくちゃ楽しかった一方で、6時間叫んで踊り狂うインド人を目の当たりにして、この人たちの魅力はここなんだなと惚れ惚れすると同時に、「あ、私無理だ、インド人にはなれない」と本能で感じる 気分が乱高下する |
15週目 | 同僚Aさんがクラブに連れて行ってくれる、お好み焼きをつくる | 人生初のクラブ。あんまり好きじゃなかった。笑 カルチャーショックのストレスはありつつも、仕事にようやく慣れてきて精神的にかなり楽になり、落ち着いてくる |
16週目 | 急遽同僚Cさんの家に泊まりにいく | 土曜日に急ぎの仕事をCさんとやり切って、そのお祝いで急遽お泊りに行くことに。Cさんとママがディナーと朝ご飯を用意してくれて、インド式のおもてなしを受ける。「寂しくなったらいつでもおいで」と言ってくれて感動。 この週は仕事で大きな案件でかなりハードな交渉があったので、くたくたになったが、それでも疲れているだけで、精神的には落ち着いている |
17週目 | 同僚AさんとEさんが家に泊まりに来てMehendiをしてくれる、お隣さんの引っ越しの間犬を預かる、ご近所さんのおうちでお祭り?を祝う | インドのお祭りや結婚式で女性がするMehendiという手のペインティングを同僚がしてくれる。インド人が複数集まると踊りだすが、私は傍観。一緒に踊るとインド人は喜んでくれるが「無理に合わせなくていいや、私には合わない」とスタンスが定まる。 同僚Aさんとは、踊るか否か以外はかなり性格の相性が良く、「ここで合わせなくても仲良くやっていけるだろう」という安心感を感じ始める。 |
18週目 | Non vegメンバーでPotluck Party | みんなでご飯を持ち寄ってパーティー この期間はヒンドゥー教徒は、普段Non vegの人もVegの期間なので、参加者は日本人が多数 |
19週目 | 雨を楽しめる素敵なカフェを見つける | 腹痛であまり元気がない、お風呂に入りに行く インドの兄妹の絆を祝う?願う?Rakhiというイベントで、Eさんがご家族の集まりに招待してくれる。かなり興味があったが、元気がないと、賑やかで楽しいことも、騒がしく感じてしまうので、1人で静かなカフェで雨景色を楽しむことに。 |
8月末 | 1週間ほどインド国内旅行予定 | Ladakh、Pangong Tso周辺、富士山より高いところにある湖と砂漠に1週間旅行予定、海外就職の醍醐味! |
9月半ば | 友達の結婚式で日本に1週間ほど帰国予定 | 友達の結婚式は悩みの種、お祝いしたい気持ちと航空券の費用で迷う、今後もあと2つある、、、どうしよう、、、 インドらしい結婚祝いのプレゼントを探すのは非常に楽しい |
同僚がしてくれたMehendi
インド移住後の気づき・ポイント
気づき
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日本では気づかなかった自分の長所に気づく
人それぞれ長所は違いますが、私の場合はオープンマインド。日本にいた頃から比較的オープンマインドなタイプでしたが、海外に出てみて初めて、本当にその強みが活きていることを実感しています。私はできる限りインド人の方と仲良くなって色々知りたいので、強みを活かしてスムーズに友達をつくれていことが嬉しいです。 -
余裕があればカルチャーショックを楽しめる
移住後はどうしても気分の浮き沈みがあり、普段なら「インドはこんな感じなのか~」と面白がれることも、沈んでいる時にカルチャーショックが襲いかかってくると、悲しくなったり、イライラしがちです。できる限り健康的な生活と適度な休養と周囲の人に頼って余裕を残しておきましょう。
余裕がなければカルチャーショックが自分への攻撃に見える -
物事の感じ方が変わる
自分とは違う考え方に触れると、物事の捉え方が変わるのはもちろんですが、感じ方まで変わるのは非常に面白い経験でした。私は日本では寝つきが悪く、耳栓をして寝ていたのですが、インドに来てからは隣の部屋で爆音でパーティーをしていてもすぐに寝付けるようになりました。 -
現地採用だからこそできること・知れることがたくさんある
先述の通り、私は休日もかなりインド人の人たちと過ごしています。もし私が駐在員としてインドに来ていたら、高確率でインド人のメンバーの上司というポジションになるので、きっと休日は遊んでくれません。笑
若いインド人は週末のパーティーで本領を発揮するので、そのインド人の魅力を友達として目の当たりにできる今の立場に非常に満足しています。現地採用は比較的ローカルメンバーと近い立場なので、より生のインド人を発見できます。 -
日々、ふとしたときに幸せを感じる
同僚とおしゃべりしたりスナックを一緒に食べる時、家の窓から牛の行列を見た時、タクシードライバーと大喧嘩して家に着いてふと冷静になった時。日々いろんなシーンで満ち足りている感覚になります。目の前の嬉しいことや面白いことを楽しんでいるのと、長年の夢を叶えている自分自身に、すごく満足しているんだと思います。きっとあと数カ月すれば、慣れてこの感覚も忘れてしまうと思いますが、今は人生のフィーバータイムを楽しんでいます。
マーケットを物色中
ポイント
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ロスバゲしても最低限1週間は過ごせるように手荷物を準備する
過去にロスバゲして難波駅をパジャマで闊歩した経験があり、手荷物で最低限必要なスーツや靴は持ってきていたので、今回ロスバゲしても最初の1週間を無駄にバタバタせずに済みました。 -
カルチャーショックやホームシックについて予習する
カルチャーショックやホームシックは海外移住すれば、ほぼ全員が通る道です。だいたい移住して何カ月でああなって、こうなって、というのは研究し尽くされています。全員同じように苦しむこと、その苦しみがいつかは終わることを知っているだけでもかなり気持ちが楽です。AIに聞けばすぐにわかりやすく教えてくれるので、ぜひ予習していってください。 -
無理しない、むしろ自分を甘やかす
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休む
疲れたらちゃんと休みましょう。入社してすぐ、信頼関係がない中で早速休むのは度胸がいりますが、会社は採用に非常にコストをかけているので、目の前の休みをケチって挫折するよりも、適度なペースで長期的に働いてくれる人の方が会社としては助かります。
私は入社した月に2日休みました。土日も家探しや色んな手続きで、なんだかんだ用事があったりするので、土日だけで体調のリカバリーが難しいこともあります。そういう時は、きちんと上司の方に相談してお休みをいただきましょう。 -
「した方がいいこと」は自然としたくなるまで、自分を待ってあげる
仕事頑張らなきゃ、英語勉強しなきゃ、自炊しなきゃ、、、
同僚に英語で求人を説明できず焦りました。自炊せずフードデリバリーに毎日払う600ルピーに不安を感じました。でもここで無理をして短期間で燃え尽きて挫折するのだけは避けたかったので、焦る度に心の中で「大丈夫、私は余裕が生まれれば自然とできるはず」と自分に言い聞かせました。そして4カ月経つ今は、自然にトトロを英語で見たくなったり、料理したくなったり、仕事も「今日はこれをちょっと工夫してみよう」という風に、自然としたいと思ってできることが少しずつ増えてきています。 -
お金で解決できることはお金で解決する
特に最初の1、2カ月は、かなり負荷がかかる状態です。お金のことまで気にし始めると、一気にサバイバル難易度が上がります。多少の貯金があれば、お金で解決できるものはお金で解決しましょう。 -
日本の食・コンテンツに頼る(インドを過剰摂取しない)
カルチャーショックは「アイデンティティの危機」です。今までの常識が通用せず、自分がダメな奴に思えたりします。インド人と同じ笑いのセンスを持ってなくても、インド人みたいに夜中から朝まで6時間ぶっ続けで叫んで踊り続けられなくても大丈夫です。一緒に踊れなくてへこんだときは、日本のものを摂取してアイデンティティを修復してあげてください。私のお気に入りは中川家の漫才、具なし素麺、湯船です。 -
人を頼る
新しい仕事でやり方がわからない、優先度がつけられないときも、休日に会う人がいなくて寂しいときも、まずは困っていること、感じていることを誰かに素直に話してみてください。話してみると意外とすぐに解決したり、覚えててくれてタイミングが合うときに声をかけてくれたりします。
この4カ月で、特に仕事において人を頼ることの重要性を再認識しました。移住後は無理せずゆっくり慣れていくのが大事な一方で、どうしても仕事にはお客様がいらっしゃったり、期限があります。自分だけでは難しいときは、積極的に上司や同僚に助けてもらいましょう。
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無理のない範囲で積極的に行動する
余裕があるときは、興味があること、楽しいことに積極的に行動してみてください。私の場合は、ランチはできるだけインド人の同僚と一緒に食べるようにしていました。休日、暇なときに思い立って、ご近所さんに私の家に抹茶ラテを飲みに来ないか誘ったりもしました。そうしていると、機会があるときに相手からも誘ってくれたりします。ちなみに北インド人は抹茶が嫌いな人が多いです。笑
終わりに
海外移住、海外就職、なんか難しそうですよね。挫折しないか心配ですよね。
確かにチャレンジングですし、成功する保証は誰にもありません。私もまだ4カ月なので、ここから超ハードな状況が待ち受けているかもしれません。ただ、それでも今は未来のことを心配する時間がもったいない、今に集中したい、と思えるほど、毎日充実しています。
人生には良い時も悪い時もあります。「悪い時」は勝手に向こうからやってきますが、「良い時」、特に「最高の時」は自分から取りに行かなければ手に入りません。自分の力で「良い時」を手に入れたという事実が、「良い時」を「最高の時」に感じさせるのかな、とこの4カ月を通して感じました。
この記事を最後まで読んでくださったみなさんが、それぞれの場所、それぞれの方法で「最高の時」を過ごせますように。